階段の昇り降りで出る膝の痛み 原因・対処法・予防法

階段の昇り降りで出る膝の痛みの原因は?対処と予防

健康のために階段を利用されている方も多いと思います。確かに身体を動かすことは大切ですが、間違った方法ではケガの原因になることもあります。ウォーキングなどは膝に対しては軽度の負担ですがランニングや階段の昇り降りなどは膝に過度の負担を与えます。特に階段で降りる時は膝の軟骨の衝撃は大きく、軟骨の損傷の原因となるケースが多いのが現状です。階段を降りる時の膝への衝撃は体重の5倍かかるといわれていて体重が60kgであれば300kgの衝撃となります。階段を降りる度にこれだけの衝撃がかかっていては軟骨も限界を感じます。「変形性膝関節症」になる可能性が出てくるため早目の対処することで予防していきましょう。


今回は膝の軟骨(半月板)の構造の解説と痛みへの対処と予防法をお伝えします。

半月板の構造

膝の半月板は三日月状の形から半月板と呼ばれ、内側の「内側半月板」と外側の「外側半月板」からなり大腿骨と脛骨の間に挟まれています。

半月板の役割

半月板は主に膝へのクッションの役割を果たしているだけと思われていますが他にもあるので挙げていきます。
1.大腿骨と脛骨の接合部の安定性を保つ
2.荷重の分散させる
3.衝撃の吸収する
4.膝関節の保護

半月板の解剖

半月板は繊維軟骨組織で出来ていて、大半はコラーゲン繊維により構成されています。内側2/3は横繊維と円周方向の繊維が主体で、外側1/3は円周方向の繊維が主体です。中心部は不規則な膠原繊維の走行となっています。半月板の外周1/3は血行があるため傷ができても自然治癒の可能性はありますが、内周2/3は血行がないため自然治癒は見込めません(栄養分などは関節内の滑液から得ているが治癒に必要な栄養素が不足しているため)。内側半月板は内側側副靭帯と結合しているため安定しているが外側半月板は関節包のみに支持されているだけなので内側半月板と比較すると不安定だが、それは膝の屈伸運動時に可動域を大きくして屈伸運動をスムーズに行えるためである。また内側半月板がスポーツや事故などの強い衝撃で損傷する際は内側側副靭帯や前十字靭帯も同時に痛める複合損傷があり「不幸の三徴候」と呼ばれています。

膝の痛みの原因

1.半月板損傷-スポーツや事故などの外傷で痛める場合と加齢に伴う変性でちょっとした衝撃でも損傷する場合があります。膝の曲げ伸ばしでひっかかりを感じたり、膝が動かなくなる「ロッキング」という状態になったりします。症状が進行すると膝に関節液が溜まり痛みがでる場合もあります。
2.変形性膝関節症-膝関節の老化に伴って関節内のアライメントが崩れから発症する場合が多く、外傷や感染症などで起きることもあります。立ち上がりや歩き始めの動作の時に痛みが出るのも特徴の一つです。
3.関節リュウマチ-膠原病の一つで関節内において自己免疫(自分自身を細胞が攻撃すること)が起こり、破骨細胞や軟骨組織を過剰に作り出し軟骨や骨の破壊が進行して関節が変形していきます。症状はこわばり・痛み・腫れ・発熱があり、関節の変形の原因となります。
痛みはどこで発生して・どこで感じているのかというと関節の中には痛みを感じる神経はありません。実際に痛みを感じる神経は関節を包む関節包にあり関節内での刺激が関節包に伝わり関節の痛みとして感じているのです。

膝半月板損傷の自己チェック

1.膝の屈伸時にゴリゴリ・ギュッギュッなどの音がする
2.階段を降りる時に膝の力が抜ける
3.正座ができない
4.和式トイレの後、立ち上がるのが苦痛
5.仰向けで膝を伸ばした時左右に床との高さに違いがある
6.膝の上部が腫れた感じがある
※1つでも当てはまる方は専門家にご相談してください。

膝半月板損傷の治療法

外科療法 半月板縫合手術・部分切除など
薬物療法 消炎鎮痛薬・ヒアルロン酸注射・ステロイド注射など
温熱療法 ホットパック・電気・超音波・保温サポーターなど
装具療法 足底板・サポーター・装具(ブレース)杖など
運動療法 ストレッチ・ウォーキング・水中運動など

膝の痛み予防法

1.大腿四頭筋とハムストリングの筋肉のバランス調整で負担の偏りを防止
2.スクワットなどの筋肉トレーニングで膝関節への負担を軽減
3.ウォーキングなどの軽い運動で膝の滑液の分泌を促す
4.階段の下りは避けてエスカレーターやエレベーターを利用し膝への負担を軽減する
5.サポーターやテーピングなどで膝を保護する

膝の痛み改善運動法

当院では膝の8の字運動で関節包のゆるみを作り可動域の改善に努めています。
8の字運動の一つをご紹介いたします。この運動療法は大阪の「ゆうき指圧院」の大谷内先生が考案され、福岡の「和白病院」のリュウマチセンター長の林先生がリハビリの一つとして取り入れ、機能改善に効果が認められた運動法です。
※痛みがでる場合は運動をすぐに中止してください。

膝・股関節の痛みでお困りの方は一度ご相談にお越しください。

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